ボディメイク&ダイエット相談-25
21歳の男です。1年前からダイエット、ボディメイクを独学で必死に勉強して頑張ってきました。
その結果、身長160cm、体重72kg、体脂肪率24%だった身体を、一番絞れた時で体重58kg、体脂肪率11%まで変えることが出来ました。
しかし、出来上がった体は納得のいくものではありませんでした。上半身、下半身ともに、脂肪が落ちて筋肉がつき、その上サイズも減ったのですが、バランスが悪いのです。上半身はバランスのよい見た目ですが、下半身は太ももの根元の内側が太く、お尻が大きく、ふくらはぎも太いです。
行っていることは、食事のコントロール(基本は低脂肪、高タンパク、糖質は体重の変化に合わせて調整)、そしてウェイトトレーニングです。ウェイトトレーニングの内容は、バーベルを使用したスクワット、ベンチプレス、デッドリフトのビッグ3にチンニングを加えた4種目を自宅で行っています。
トレーニングの頻度は週に2回ほどで、1回のトレーニング時間は1時間程度で、上記の4種目をすべて3セットずつ行います。
ウェイトトレーニングを始めてから半年経った現在、1セット目に扱える重量と回数はそれぞれ、スクワットは87.5kgを8reps、ベンチプレスは57.5kgを8reps、デッドリフトは87.5kgを9reps、チンニングは自重で9repsです。また、尾関トレーナーの著書「きほんのダイエット」も数ヶ月前に購入し、骨盤の傾きによる重心のバランスが体型に与える影響や、それを改善する2種類のシセトレについても理解しています。
それでは質問させていただきます。
まず1つ目は、太ももの根元の内側の太さについてです。
僕はスクワットをするとき、いつも肩幅より広いスタンスで行っていて(意識してそうしているのではなく、自然に脚を開いたらそのスタンスになった)、毎回ちょうど太くて困っている太ももの根元の内側が筋肉痛になるのですが、もしかすると、それが原因で内転筋(?)が肥大して、太くなっているのでしょうか?またそうである場合、スタンスを狭く(腰幅くらい)することで解決できるのでしょうか?
2つ目は、お尻の大きさについてです。
お尻も筋肉で大きくなり過ぎているのだとしたら、スクワットやデッドリフトなどの下半身に負荷がかかる種目は行わない方がよいのでしょうか?
3つ目は、シセトレについてです。
僕の体型の特徴からすると、おそらく骨盤が前傾してつま先重心になっているのだろうと思い、シセトレを行ってみたのですが、その結果逆にかかとに重心が寄り過ぎて歩きにくくなり、走るときもドタバタする感じでした。
また、トレーニングで筋肉痛になる場所も変わらなかったので、効果に疑問を感じ、とりあえず今は行っていません。そこで質問です。
「きほんのダイエット」に記載されているシセトレは、1種類だけではなく、2種類ともやった方がよいのでしょうか?
また、シセトレだけでなくトレーニングのフォームや種目なども、同時に変更しなければならないのでしょうか?(例えば、スタンスを広くしたり、狭くしたり、また下半身の種目を控えたりなど)僕の解釈では、シセトレを行えば体の使い方が変わり、今までと同じ種目であっても、バランスよく筋肉を刺激できるようになると思っていたので、混乱しています。
最後になりますが、ただ脂肪を落とすだけでは理想の身体にはなれないと自分自身で実感しましたので、尾関トレーナーの考え方、メソッドには非常に深く共感しています。だからこそ、このメソッドを上手に使って絶対にバランスのよい体になりたいと本気で思っていますので、アドバイスをいただけたら本当に嬉しいです。
長くなりましたが、読んでいただいてありがとうございました。
パーソナルトレーナーによるアドバイス
素晴らしい視点で、且つボディメイク概念に対して深いご理解の上でのご質問で大変光栄です。
簡潔な回答にてご了承ください。
まずは1つ目、太ももの根元の内側の太さについてです。結論から言えば、スクワットの足幅のスタンスの問題です。
おおざっぱに言えば脚は、骨盤からからまっすぐにつながっていて、足先と膝はまっすぐ前方に向かっています。後述のシセトレにも関連するところですが、まずはこのスタンスを基準にお考えいただけるとよいと思います。(もちろん個々の身体的な個体差もあるので、現場指導ではこれに応用を加えていくことはあります。)なので、いまのワイドスタンスを骨盤幅、つま先と膝は正面の向きでのスクワットにします。そうすれば、内転筋肥大は解消されます。
2つ目は、お尻の大きさについてです。
これは、スクワットやデッドリフトという種目をどういう種目の種類としてとらえるかによります。文脈からも、質問者がスクワットを複合種目をしてとらえていらっしゃることは理解できます。ただ、質問者の行っているスクワットが部位種目に近い状態での複合種目となっている可能性が高いのだとと思います。だから、筋肉でお尻が大きく、ふくらはぎも太いという結果になっているとお考えください。
たとえばスクワットは、ひとつの視点では、お尻を支点とする動作と見ることができると思います。その支点としてのお尻の可動範囲の動きがよければよいほど、全身に効く複合種目としての度合いが大きくなり上半身にもかなり効く種目となります。逆にお尻の可動範囲の動き悪いとお尻の筋肉に負荷がかかる割合が大きくなり、お尻の筋肉が肥大しやすくなります。
これは、足のスタンスや、お尻の後ろ方向への出し方、膝の位置など、フォームの問題も関連しますが、目的に合ったフォームを行ったとしてもも上記のようなことはおこりうることなのです。
スクワットやデッドリフトなどの下半身に負荷がかかる種目は行わないのもひとつの策ですが、根本的な解決にはならないと思います。
ここではお尻の可動域視点からだけ見ていますが、お尻の動きのよいスクワットになるだけでも、お尻が大きく、ふくらはぎも太いという問題は解決の方向に向かうでしょう。
さらには、こういうことは、お尻の部分でいうなら、大殿筋と小中殿筋や梨状筋の強さ差の割合が大きいときにも起こりうることです。これらに他の部分、ももの表裏の強さの割合差、スネとふくらはぎのの強さの割合差、内モモと外側モモの強さの割合差など、他の視点でも関連してきます。そして後述のシセトレを含んだ関節角度調整の概念を加えるとさらなる解決方向に向かうはずです。
これらの点が整えば、スクワットがより複合種目としての性質が強くなります。スクワットの負荷がより全身にバランスよく効く種目となります。お尻やふくらはぎに効く割合が少なくなります。
3つ目は、シセトレについてです。
シセトレを行ってみた結果逆にかかとに重心が寄り過ぎて歩きにくくなり、走るときもドタバタする感じとうのは、骨盤が少し後傾になり、その結果、いつも歩いたり走ったりするときに使っている筋肉が使いにくくなった結果です。つまり、そのドタバタ歩きは、いままで使われていなかった筋肉が使われる身体ということになります。言い換えれば、骨盤の傾斜角度という一点が変わることにより骨格全体の関節角度が影響受け変わり、いままで使われていなかった筋肉が使われる骨格の関節角度になったということです。
質問者の言われるように、シセトレを行えば体の使い方が変わり、今までと同じ種目であっても、バランスよく筋肉を刺激できるようになるところの入り口には行っていると解釈くださればと思います。
しかしながら、筋肉は一回のトレーニングだけでは付きませんので、実際にはその関節角度が身体に完全に固定されるには、「関節角度調整+複合種目による固定」を繰り返していくことになります。筋生理学的にいえば、筋肉は2~3か月で入れ替わりますので、そのくらいの期間行います。なので、繰り返しが必要です。
ただ、シセトレという骨盤の傾きに関して、身体の関節角度調整は一点だけでは不十分と言わざるを得ません。ここは、読者に分かりやすくという本の趣旨から、骨盤という一点のみということにしました。
実際には、関節角度調整は骨盤だけより、他の部位も加え、3点はほしいところとです。なので、実際の私のトレーニング指導では3~4点の関節角度調整し、複合種目で固めるという作業を2~3カ月してボディメイクしていきます。
シセトレ方法も、関節角度トレーニング方法も日々進化しています。本でのシセトレの方法は一番簡易タイプでのご紹介という点でも、体感が少なかったのだとも考えられます。
私としては個別でみてあげたいところですが、まずは上記の「簡易タイプシセトレ+修正スクワット」の組み合わせを行ってみてください。またデッドリフトもスクワットと同じ足スタンスで行います。
「簡易タイプシセトレ+スクワット」で1セットとし、いまのセット数、そして、デッドリフトときも「簡易タイプシセトレ+デッドリフト」で1セットとし、いまのセット数というようにトレーニングを行ってみてください。筋肉の付き方のアンバランスは解消方向に向かうでしょう。
がんばってください。
ボディメイク&ダイエット相談-25 続き
25番の相談で回答していただきました、21歳の男です。凄く尊敬している尾関トレーナーから直接アドバイスをいただけて、本当に嬉しく思っております。ありがとうございます。
おかげ様で、今まで悩みながら行っていたトレーニングを、これからは自信を持ってやっていけそうです。今回いただいたアドバイスを元にトレーニングを改善し、それを3ヶ月続けて経過を観察してみます。
今回の相談でボディメイクの難しさ、奥深さ、そしてちょっとしたことで変わってしまう人間の身体の面白さに改めて気づかせていただきました。
またボディメイクに行き詰まった時、相談させていただくと思いますが、その時はよろしくお願いします。本当にありがとうございました。
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