パーソナルトレーニングはお金の無駄?
パーソナルトレーニングは、個別に対応してくれる点で人気があります。しかし一方で、「パーソナルトレーニングはお金の無駄ではないか」と感じる人も少なくありません。
「パーソナルトレーニングをお金の無駄だ」と考える心理を挙げて、パーソナルトレーナーおぜきとしきが、解説していきます。
「パーソナルトレーニングはお金の無駄だ」と考えるメリット
1. コスト意識の向上
「パーソナルトレーニングはお金の無駄」と感じる人は、支出に対する明確な意識を持っていることが多いです。特に継続的な支出が伴うサービスに対して、「本当に自分に必要か?」「他の手段で代替できないか?」と考えるのは健全な判断基準です。
このようなコスト意識があることで、自分にとって本当に価値あるものにお金を使う判断力が養われます。健康を守るためには継続が必要ですが、自己管理ができる人にとっては高額なサービスを受けずとも、自分なりの方法で成果を出すことが可能かもしれません。
2. 自主性・自己管理能力の強化
パーソナルトレーナーに頼らず、自分自身で運動や食事の管理を行おうとする姿勢は、自主性の現れでもあります。自ら情報を集め、実践し、試行錯誤を重ねながら自分に合った方法を見つけようとする努力は、長期的な自己成長にもつながります。
パーソナルトレーナーに依存しすぎることなく、自分の体の変化に敏感になり、それに応じたアプローチを自ら選択できる人は、パーソナルトレーニングなしでも目標を達成できる可能性があります。
3. 情報収集力・リテラシーの向上
お金をかけずに成果を出そうとする人は、インターネットや書籍、SNSなどを活用して情報を自分で探しにいく傾向があります。このプロセスで得られる情報リテラシーは、健康やトレーニングに限らず、他の分野でも役立ちます。
例えば、エビデンスに基づいた情報の選別力や、信頼できる情報源の見極め力などは、日常生活やビジネスにも応用可能です。「パーソナルトレーナーに任せておけば大丈夫」と思う人よりも、結果的に知識が深くなるケースもあります。
4. 長期的視点での生活設計ができる
一時的に高額なサービスを利用するよりも、日常の生活習慣を少しずつ改善しながら、長期的に健康を維持していこうとする考え方は、継続性と安定性に優れています。
このような視点を持つ人は、突発的なダイエットや過激なトレーニングよりも、現実的かつ無理のない方法を選びます。ライフスタイルに合わせた柔軟な健康管理ができる点は、生活全体を安定させる要因になります。
5. 他の自己投資とのバランスを考えられる
限られた可処分所得の中で、健康への投資と同様に、キャリアアップや教育、趣味などへの投資も重要です。「パーソナルトレーニングはお金の無駄」と考える人は、その分他の分野に時間とお金をかけることができるため、人生全体のバランスを取ることができます。
健康も大事ですが、それが人生の目的になってしまっては本末転倒です。自分にとって本当に優先すべきことは何かを問い直す視点が得られることは、この心理の隠れたメリットと言えるでしょう。
パーソナルトレーニングを「お金の無駄」と考えるデメリット
1. 成果が出にくく挫折しやすい
トレーニングやダイエットは正しい方法と継続が必要です。しかし、自己流で行う場合は正確な知識が不足していたり、モチベーションが維持できなかったりすることが多く、思うように成果が出ないことがあります。
この結果、「自分には向いていない」と誤解してしまい、途中で挫折するリスクが高まります。特に初心者は正しいフォームや栄養管理の基本を知らず、かえって体を痛めてしまう場合もあります。
2. 自己流の限界に気づかない
パーソナルトレーニングを「無駄」と考える人は、自己流で十分と信じていることが多いです。しかし、自分では気づかない癖や誤ったトレーニング方法が、進歩を阻む原因になっていることもあります。
例えば、「頑張っているのに効果が出ない」と感じている人の中には、そもそも負荷のかけ方や休息の取り方が間違っているケースも多いのです。プロの視点を取り入れることが、実は大きなブレイクスルーになる場合もあるのです。
3. モチベーションの維持が難しい
人は習慣を継続する上で、外的な支援やプレッシャーがあると成功しやすくなります。パーソナルトレーナーの存在は、まさにその支援となる存在です。日々の記録、声かけ、指導が継続のモチベーションにつながります。
「無駄だから」とパーソナルを避けた結果、1人では続けられず、結局トレーニングをやめてしまうようなケースも少なくありません。自己管理能力が高い人でも、環境の変化や生活の忙しさにより継続が難しくなることはあるのです。
4. 専門家の知見を活用できない
パーソナルトレーナーは、運動生理学や解剖学、栄養学などに基づいたアプローチを提供する専門家です。このような知識は、単なるネット検索では得られない深い理解を含んでいます。
自分で試行錯誤するよりも、最短で目標に到達するためには、専門家の指導が有効な場面が多々あります。その機会を「もったいない」と感じて逃してしまうことは、自分の成長のチャンスを一つ失うことでもあります。
5. 自己投資の選択肢を狭める可能性
「お金の無駄」と思うことで、必要な投資まで拒否してしまうことがあります。これは健康だけに限らず、自己啓発やキャリア、教育などでも起こる可能性があります。
パーソナルトレーニングに限らず、投資と浪費の区別がつかないまま「お金を使わないこと」ばかりを選ぶようになると、結果的に可能性の芽を摘むことになりかねません。大切なのは「無駄にしない使い方」を考えることであり、最初から否定する姿勢は、視野を狭める結果につながります。