パーソナルトレーナーという仕事柄、ジムにも行けないから、トレーニング器具自重トレーニングのダイエットボディメイク&筋トレ効果はどうなの?と質問を受けます。
結論から言えば、自重トレーニングでは、筋肉量は増えなく、基礎代謝は上がりません。つまり、ダイエット`ボディメイク的には、ほぼ実益はないです。これは、トレーニングにおいて、効果とやった気なることとは別物であるという、典型的な事例です。
科学的根拠は後述しますので、実感する例を挙げます。ぜひ、実際にやってみてください。下記のトレーニングの動きを、ダンベルありと、ダンベルなしでやってください。
まずは、ダンベルなしで、エアー筋トレのように、この動きを真似てください。きっと、重りがないので、100回でも200回でもできることでしょう。なるべく多い回数をやってみてください。多分、300回くらいやると、流石に、筋肉も疲れてくるのでしょう。同様、単純動作に脳みそも飽きてきて疲れてくるでしょう。運動をしていない方なら、次の日は、使った筋肉部位の力こぶ(上腕二頭筋)が筋肉痛になっていることでしょう。もしかしたら、腕を動かすだけでイタタタと、今までにない疲労感と筋肉痛かもしれません。そして、もう少し時間が経つと、筋肉が硬くなって張った感が出てきることでしょう。
しかし、このときの実感は、筋肉量が増えて筋肉がついたのではないのです。一週間くらい経ち、この筋肉痛が消えたら、今度は、ダンベルを使って同じ動作をしてみましょう。きっと、300回はできないでしょう。可能なら、目安として、20回なんとかできる、重さのダンベルを使って、20回目安にやってみましょう。そして次の日の、筋肉の張り具合を確かめてみましょう。重りなしのエア筋トレとは違っていることを実感するでしょう、もしかしたら、重りなしのエア筋トレの時の方が筋肉痛がひどかったかもしれません。しかし、筋肉の張りや筋肉を触った質感はどうでしょう。かすかに、筋肉の体積が増えた感覚があることでしょう。
筋肉痛は、筋肉を使ったという、一つの目安にはなりますが、決して、筋肉量が増えることにはならないことが、筋生理学的にも分かっています。その筋生理学的メカニズムが解明される前までは、筋肉痛=筋肉増加、筋肉痛があり、それが回復する際に、前よりも筋肉を増やすと、トレーニング現場的感覚では解釈されてしました。このメカニズムが解明されているにもかかわらず、いまだに、「筋肉痛=筋肉増加」の神話が、残っているのは、私、パーソナルトレーナーおぜきとしあきのこのフィットネスやトレーニング業界の変えていかなければいかない事実の一つだと思います。
確かに、筋肉量は頑張った感がすごく感じられて悪いものではないものです。しかし、身体メカニズムと人間の脳みその実感や充実感とは別の次元で動いているものです。
さて、そのメカニズムは、簡潔にこうです。筋肉の量を増やすには、「筋肉の収縮伸展が繰り返される状態で、抗重力な力学的な負荷が40秒から60秒目安でかかっていること」が必要です。
言い換えれば、重さが筋肉にかからない状態では、いくら動作を繰り返しても、筋肉痛になっても、関係ないこととなります。
つまり、筋肉に負荷がかかならい、自重でのトレーニングでは、ほぼ筋肉は増えない。筋肉が増えないということは基礎代謝は上がらないので、基礎代謝を上げての、効率の良いダイエットボディメイクはできないということになります。